書類選考が全然通らない!
40代で転職するのは無理なの?
書類選考が通らないと、落ち込みますよね・・・。
私も書類選考で落選した経験を沢山持っていますし、「会って判断してくれたらいいのに!」と憤るお気持ちが、よく分かります。
現役転職エージェントの私が、普段相談いただく約半数が40代以上の方となりますが、実は「40代の転職は書類選考が通らないのが普通」というのが私の結論です。
なぜなら、マイナビで1000社以上の採用担当者を訪問し、現在も700名以上の転職支援をする中で、「40代の書類選考は、点数が上がりづらい」ということが分かったからです。
しかし、少し工夫するだけで転職活動がとてもスムーズになることがあります。
今日は、採用市場に10年以上関っている私が、40代の転職は書類選考が通らない理由を解説し、即効性のある解決方法をお伝えします!
40代の転職は書類選考が通らないのが普通
そもそも、皆さんは何社に応募しているでしょうか?
3社くらいは応募したよ!でも全然受からない・・・
ある調査によると、40代は平均で10社以上応募していることが分かります。
(出典;マイナビ転職)
更に、書類選考の通過率は30%だそうです。
(出典;マイナビ転職)
つまり10社応募した中から3社通過して、やっと平均、ということになります。
3社しか応募していなかったら、1社も通過しない可能性もあるってことか・・・だから書類選考に受からないんだね。
そもそも応募する企業の数が少ないと、内定までの道のりが長くなってしまう可能性があります。
また、先ほど、40代は「書類選考の点数が上がりづらい」とお伝えしましたが、それは「基本的に35歳までを採用したい」という本音を持つ企業が多いからです。
なぜ企業が35歳までを採用したいと考えているかについてはこちらで詳しく解説しています。https://samaaa17.com/40dai-296
しかし表向きは「特別な理由がない場合、年齢制限を設けて採用を行うこと」が法律で禁止されています。
その為、企業は欲しい年代をオープンにして採用活動を行うことが出来ません。
体力があって、バリバリ頑張れる20代が欲しい!
少し経験値のある30代~40代が欲しい!
という本音は求人票では知ることが出来ないのです。
ですから40代以上の方で転職したい、という場合には「40代を採用する際の企業側のメリットや懸念点」を理解し、その点に対して効果的にアピールする必要があるのです。
40代を採用する企業のメリットと懸念点
志望動機や、履歴書の下部にある欄へ、ご自身に関する備考を追記することで通過率が上がる場合があります。
よろしければ以下の情報を踏まえて、追記を検討してみてくださいね。
まず、企業として40代を採用をするときの2つのメリットと「どのようにアピールすればよいか」について確認してみましょう。
40代を採用する企業側のメリット①子育てがひと段落している
効果的なアピールの例
子供は2名おりますが、小学校高学年と中学生のため体調不良等で急なお休みをいただくことは最低限かと思います。
昨年は1年間で1度もありませんでした。
習い事で火曜日は送迎がありますが、それ以外は残業も可能です。
40代を採用する企業側のメリット②経験値が高い
効果的なアピールの例
私は現職で10年間、営業事務の仕事をして参りました。突発的な案件も多く対応力が求められる仕事ですが、できるだけ同僚や顧客の目線に立ち、役に立てるよう先を読んで行動するという力が養われたと考えております。入社できた暁には、これまでの対応力を活かしながらも、新しいことを吸収して柔軟に精進していきたいと考えております。
40代を採用するメリットは沢山あります。
まずは、あなた自身が「あなたの持つ力」に気づく必要があります!
あなたの持つ経験や力を余すことなくアピールしていきましょうね。
なるほど!私には何のスキルもないと不安に思っていたけど、今までの経験から、どんな力を持っているのか考えてみればいいのね。
僕は15年以上、今の会社でエンジニアをしているから継続力をアピールしてみようかな。働くチームも沢山変わってきたから、人間関係構築力もアピールできそうだ。
私が多くの方からご相談いただく中で、自分には特別なスキルが無いと悩んでいらっしゃる方が多いのに驚きました。
しかし、真剣に仕事をしている人ならどんな人でも必ず人より長けた力を持っています。しかし、多くの人が自分の持つ力に気づかないばかりに落選してしまうのです。
謙虚さも大事ですが、書類選考を通すには積極的に自分の力を評価する姿勢が大切です。
次に、40代の採用において企業が持つ可能性のある懸念点と、それを払拭するワードについて確認しましょう。
40代の採用で懸念点になる可能性があるポイント①体力
40代の採用で懸念点になる可能性があるポイント②仕事内容への適応
一般的に、新しいことを覚えるのに40代以上は時間がかかるという見方があるため、多業種や多職種への応募であれば、なおさら年齢を重視する企業も多いです。
40代の採用で懸念点となる可能性があるポイント③社内のバランス
※自分の上に年下の上司がいても問題ないことや、年齢関係なく交流していくことが出来るということを伝えられると、年齢に対するハードルが下がる場合があります。
そっか!自分では当たり前に思っていたことも、口に出して伝えてみないと「一般的な40代のイメージ」で判断されてしまうことがあるんだね。
わざわざ伝えなくてもいいかな、と思っていたことも、丁寧に伝えてみることで結果が変わるかもね。
40代を採用するメリットや懸念点がご理解いただけたと思います。
一般的な企業の固定概念をいい意味で裏切ることが出来れば、採用に近づく可能性があります。
自分だけでは整理できないという場合には家族や友人など客観的な意見をくれる人に相談してみたり、第三者の目線としてエージェントの力を借りるのも一つです。
今は40代だけど、もうすぐ50代。
50代になると書類選考のハードルってまた変わるのかな?
40代の転職に悩まれている方の中には、もうすぐ50代という方もいらっしゃるかもしれませんね。
せっかくですから「50代になると、書類選考がどのように変わるのか」についてもご紹介します。
【50代の転職】書類選考が通らない理由は3つの変化
50代になると、40代に比べて何が変化するのでしょうか?
結論から申し上げますと「40代よりも気を付けなければいけないポイントが増える」ということになります。
40代と50代では以下の様に状況が変化しているからです。
50代の転職に現れる3つの変化
全員に当てはまるということではなく、あくまで一般的な事象です。
特別なことをしていない限りは40代よりもさらに低下している可能性が高まります。
50代に突入すると子育てがひと段落する一方で、一気に「介護」の必要性が出てくる場合があります。
必要となる介護の程度にもよりますが、帰宅時間の配慮や有休の必要があるなど「制限」が生まれる場合は採用のハードルがかなり高くなるでしょう。
一般的に管理職層が40代~50代のことが多いため、一般職採用であれば社内的なバランスから、40代よりもさらに採用のハードルが上がります。
確かに、こちらが良くても、年上の部下って、上司の方が気を使うのか・・・
しかし、このような場合におすすめの解決方法があります!それは「定年が長い企業を選ぶ」ということです!
一般的には定年というと60歳をイメージされると思います。
しかし最近は、高齢化社会の影響を受けて60歳以上の採用を行うと助成金が発生するという制度や、元気な高齢者が増えている背景から、60歳以上の採用に積極的に取り組む企業も増えています。
定年が65歳までもしくは、定年制なしの企業も増えており、40代~50代の転職希望者には狙い目の企業と言えるでしょう。
なぜなら「定年までの時間が長いほど、おのずと懸念点の影響が薄れていくことがあるから」です。
定年って60歳だと思い込んでたけど、社会の変化に対応して定年を伸ばしている企業もあるんだね。確かに定年が伸びれば、企業にとっての50代の価値も上がりそう!
60歳以降は再雇用制度があっても給与が下がることが多いから、60代以降も正社員としての給与がもらえるなら、かなりラッキーだよね!
ここまで、40代、50代の書類選考がなぜ通らないのか、原因と対策をご紹介しました。
とは言え「もう書類選考には疲れた」「他の方法は無いの?」という声も聞こえてきそうです。
そんな方には視点を変えて「転職の方法を変える」という方法もおすすめです。
【40代50代の転職】書類選考が通らない!焦りに速攻で効く方法2選!
40代50代の転職で書類選考が通らず疲れてしまった、という場合におすすめしたい方法が2つあります。
実際に私がご相談いただく転職希望者の方にもおすすめしていますが、かなり即効性があります。試していただいて1か月以内に内定を得た方も多いです!
焦りに速攻で効く方法①電話で求人確認を行う
実は電話で求人確認をすることであなたの意欲の高さをアピールすることが出来ます。
ハローワーク求人など、「まずは応募書類をお送りください」と記載してある求人も多いかと思います。
しかし、企業に電話で応募確認をしてみると、あなたの電話の印象が良ければ、案外その電話の中で「面接日の調整」に進むことがあります。
その場合、「書類は当日持参でいいですよ」と言われることも多いので書類選考からのスタートを回避することが出来ます。
わざわざ電話してくるなんて意欲が高くて誠実な人なのかな。
という印象を持ってもらうことが出来る可能性もあります。
多くの人ができるだけ電話を避けてやり取りしようとするネット社会だからこそ、電話での確認に価値が生まれるのです。
私が訪問していた企業で、基本的には書類選考からスタートという企業の採用担当者様も、「自分で問い合わせをしてくる人は書類選考は割愛して基本的に会うことにしている」とおっしゃっていました。書類では懸念点となる部分があったとしても、会うことが出来れば、チャンスは大きく広がる可能性もありますよね!
焦りに速攻で効く方法②転職フェアに参加する
実際に複数の企業に訪問するのは労力がいりますし、中途採用のための個別の説明会は行っていない会社もあります。
ですから、複数の企業の説明を一気に聞くことが出来るという点でも非常に効率的な場所だと言えます。
私は転職フェアの運営にも携わっていた経験がありますが、採用担当に会い、話をして良い印象を与えることが出来れば書類選考がある企業だとしても、通過の可能性が上がる場合があると感じています。
つまり、「書類選考からスタートするよりも、転職フェアの方が40代の方の採用につながる」ということです。
私が以前、採用コンサルティングを経験していた企業の採用担当者が、転職フェアで40代を採用していたことがありました。
その際に以下の様に話していたのです。
採用担当者
正直30代までの人を積極的に採用していきたいと思っていました。
しかし、実際に転職フェアでお会いした40代の方は、ハツラツとしていて体力面も安心できそうだと感じました。
さらに、人生経験が豊富な分、人間関係を築くスキルがあり、「この人ならぜひ採用したい」と思う方も多く、本部と相談して40代の採用に踏み切りました。
書類選考では分からない部分が転職フェアではよくわかりました。
このように、転職フェアでは書類選考の前に「固定概念にとらわれないあなたの印象」を採用担当者に持ってもらうことが出来る可能性があります。
応募したい企業が出展していなかったとしても、実際に採用担当と話をしたり、仕事の内容を聞いて比べることは企業研究にもつながります。
さらに、実際に転職を検討している同世代の人を見ることが出来るので、自分がどのように動いていくべきかというヒントが得られる場所にもなるはずです。
書類選考がある企業だとしても、フェアですでに良い印象を持ってもらえていれば「この間の転職フェアの人だ」と思い出してもらい、書類選考の通過率が上がることがあります。
私が携わった転職フェアでは、ブースの中で話が進み、「とても印象が良いので、書類選考と1時面接を割愛しますので最終面接でお越しください」という展開も多く見受けられました。
実際に応募するかどうかは別として、転職フェアは機会を生みやすい場所であり年代が上になるほど有用な方法ですので、ぜひ試してみてほしいと思います。
まとめ
いかがでしたか?
本日は、「40代の転職で書類選考が通らない場合に即効性のある方法」について情報をシェアさせていただきました。
私が転職エージェントとして勤めている中で、沢山の素敵な40代の方々にお会いします。
「こんな方を採用したら企業はとても大きな財産になるだろう」と心から思うのですが、現実は年齢が一つのボーダーラインになっているという状況です。
年齢で線を引かれるというのは、非常に悔しいことですし、もったいないことだと思います。
素晴らしい人材と、それを求める企業が正しく出会えるために、採用市場に関わるものとして、少しでもこのボーダーラインが変化していくよう、できることを探していきたいと考えています。
本日の情報が、少しでもどなたかのお悩みに寄り添えましたら幸いです。
良い職場環境はあなたのご飯をおいしくします。
またお会いしましょう。
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